ちごのもり地域のご紹介

オーナー:
田中ちづ子

私の実家(『山県古民家ちごのもり』)は、山県市の美山地域の北西に所在しております。

この地域は四方に雄大な山々があり、長良川の源流や湧水、薬草や山菜など、自然豊かで思いの外歴史深い場所で、人々は素朴で温かいです。

空気も飛び切り美しいので、星が降るように見えますし、夏にはホタルが見られます。

ここは本巣市根尾境でもあり、峠からは福井県大野市温見にあります、能郷白山(1,617m)が少し見えます。
東は岐阜市方面、西は福井県方面へと経由する、国道418号が200m先にあり、岐阜バスの終点がほぼ目の前にあります。

あまごや鮎などの漁場も近く、BBQや川遊び、キャンプも人気です。

猿や鹿、猪、キツネなどの野生動物にも頻繁に遭遇出来ます。

近年の冬はさほど厳しくもなく、雪が積もると水墨画のように美しい景色をご覧いただけます。
(何年かに一度、大雪も降りますが、早朝3時頃から国道の除雪車が始動し、交通に支障は感じられないです。)

 

私の知る少し前のちごのもり

この地域は、かつては林業が盛んで、江戸時代は天領藩だったそう。
父側の祖父や曽祖父は山師や養蚕や美濃和紙漉き(山の管理と蚕を飼ったり美濃和紙を売って生計)していました。

約30年程前頃までは、美山地域も、『ふるさと創生時代』。
私も中学生時代から、親族の影響もあり、地域の活動には積極的に参加していました。

勤務していた旧美山町役場でも、IターンUターン希望者を東京のイベントで募集する活動や、花フェスタなどのイベントで旧美山町の観光宣伝活動に協力させていただきました。

観光開発が盛んな時代、瀬見峡温泉もありましたが、今は諸問題から閉鎖となりました。

実家付近には、約40年前には椎茸ハウスや川魚の養殖場もあり、それら経営者の高齢化や後継者不足もあって閉鎖されました。
また、急激に林業の衰退も始まり、田舎の若者は近隣の街へ通勤するなど、都会への転出者が多くなり、ひっそりとした山里になりました。

転出した人々は、お盆やお正月になると帰省する時代もありましたが、近年はそれも減ってきました。田舎の商店街が大好き派の私は、美山の商店街が無くなっていったのも寂しかったです。

戦時中は、現在の倍以上の人口だったそうですが、それを知る人もいなくなってきました。

現在も、美山地域北部の高齢者はとてもお元気です。後期高齢者の単身世帯も多く、限界集落だと言えます。

実家付近の乳児の森(ちごのもり)には、野鳥も多く飛来する『乳児の森公園』(ちごのもりこうえん)もあります。そこには樹齢1,500年の『淡墨桜』の姉妹桜『おなみ桜』と、『乳児神社』(ちごじんじゃ)があります。

そうした名前にも由来する民話があり、第二十六代継体天皇が皇位争いのため、本巣市根尾や乳児の森(ちごのもり)に隠れ住んでみえました。
ある時、乳母(おなみ)がこの『乳児神社』(ちごじんじゃ)の湧水を飲んだところ、乳の出が良くなったそうです。
また、女性はその湧水を飲むと美人になると言われています。

第二十六代継体天皇はこの地を離れる時に、『淡墨桜』と、この桜を植えたことから、乳母の名前にちなんで、『おなみ桜』と呼ばれるようになりました。
また、この地域を『乳児の森』(ちごのもり)と呼ばれるようになり、付近の本巣市根尾境の坂は『おなみ坂』と名付けられました。
ここは山県市葛原の一部でもあり、京都に所縁のある八月堂や、15ヶ所もの神社があり、中には乳母神社もあるのです。先祖代々、神と地域との繋がりの深さが見えてきました。

 

周辺施設までの所要時間

近年は、乳児の森実行委員会の皆様のご尽力で『乳児の森公園』にてお祭りが復活しました。(『桜祭り』4月中旬)

・『美山観光やな』や『グリーンプラザみやまキャンプ場』まで約15分

・2020年のNHK大河ドラマ『麒麟が行く』ゆかりの地で、『明智光秀の墓』まで約20分

・作家故宇野千代さんがこよなく愛した『淡墨桜』まで約15分

・『うすずみ温泉』まで約20分

・やまがたGCまで約10分

・伊自良方面の平井坂トンネルへは約15分

・高富まで約25分
(山県インターが開通し、今後さらにアクセスが良くなります。)

・岐阜駅まで車で約1時間弱

山県市近隣には、魅力的な観光地や未開発の観光地も沢山あります。
山県市美山地域には、昔から地元内外の人々が、山登り、川遊びやBBQ,山菜摘み、魚釣り、キャンプなどで訪れました。

 

社会を見つめて思うこと

食生活の改善などの健康志向、環境を重んじる人々が増え、都会への憧れや、新築一戸建てにこだわる人も少なくなり、人々の価値観も多様化してきました。

居心地の良い場所を探したり、隠れ家的に田舎へ訪れる人々や、空家を購入や賃貸する『移住女子』『移住家族』に限らず離島や田舎で『シェアハウス』の人気も高まってきました。

老若男女がDIYなどを楽しむ機会をTVでも目にします。週末は『やまがた女子』になる名古屋嬢や、カヤック好きな男性、バイクや自転車の集団の方々、『ふれあいバザール』さん、『田舎料理レストランおんせぇよぉ~』さんなども人気ですし、各地域にお洒落なCafeやグルメスポットも増えつつあります。山県市各地には、伝統的なお祭りや、新しいイベントへの参加者も増えてきたと思われます。

全国的に高齢者、障がい者の古民家を利用したグループホームも増え、働き方改革、女性活躍社会の推進など、すべての人々がどこにいても仕事が出来、買い物が出来、情報も共有出来る時代が到来し、『好きな地域で寄り添って暮らす時代』がやってきたのではないでしょうか?

2019年2月頃からコロナ感染の恐怖が始まり、コロナ対策やコロナに対する恐怖は個人差も広がり、ますます拡大が広がる中で、ゆっくり過ごす時間も増え、健康への興味関心が高まり、自分や周りの人々の命の大切さ、今までの当たり前だった暮らしへの感謝など深まり、多くのことを気づかせていただきました。

 

地元愛からこその想い

私は岐阜市内に住んで約20年になりますが、離れてこそ地元の良さに気づいたこともたくさんあり、祖先や地元の人々、自然にも感謝の念が深まりました。そして、山県市の魅力を再認識できるようになったのです。

まだお伝えしきれない程の観光資源も多く、皆様と地元の人々やこの様な地域に興味を持って訪れてくださった方々とふれあいつつ、魅力を発見しながらお伝えしたてワクワクしています。

実家付近は限界地域でもあり、観光開発も進んでおらず、私たちが発信することで、徐々に来訪者も増え、移住者も増えるなど発展するのではないでしょうか?

山県市は、子育てしやすいまちづくりを目指していますので、大自然の中で、子育てにも優しい地域であると考えられます。

地域の雇用創出や移住民の就職や起業も、お繋ぎ役となるなど、サポートさせていただきたいと思います。
また、工事途中で中止になった『大規模林道』(『乳児の森公園』前から実家の北上迄の約1km)があり、使用されることもなかった林道を、森林浴をしながら健康づくりの『遊歩道』として、市民や内外の人々のためになるように、再利用を検討中です。

この地域の自然や古き良き日本の田舎暮らし、食文化や伝統文化など、地域の人々と共働で守り、日本内外の子どもからお年寄りまでが集う場所にしたいです。

「ここに来てよかった」

「ここで住んでよかった」

「ここで働いてよかった」

「美山はいいね」

「ここで生まれてよかった」

「ここにあなたが居てくれてよかった」

↑と、聞きたいけど、少しでも思っていただける様に。

共感が湧く、頑張ってみえる人々を応援し、共働で、地域に光を当てること、日本伝統文化や山県暮らしを心から楽しみつつ、人を喜ばせることが出来たら幸いです。

 

私を変えるきっかけ

私は、約17年前、長年介護した父の死にショックを受け、自分自身の無力さが悔しかったことと、お世話になった地域の人々に何か恩返しが出来ないか?と、実家から離れ、初めて進んで勉強を始めました。

それは、戒めも兼ねて、知識や情報だけでなく、一人では何も出来ないと考え、同じ志のある仲間と共に活動することを目指してのことでした。

 

背中を押してくれた人

① 介護福祉士の資格を取得時期に短大や大学の恩師との出会い。

② 経済的に困った時、遠縁の郡上市の経営者から、厚労省から表彰され柳ケ瀬で40年続いたラウンジのママ(約3年前に亡くなる)をご紹介され、約3年半勤務させていただき、後継者との任命を受けました。ママの旦那様が癌で亡くなり、ママも4年前に亡くなりました。

③ 約8年前に目標を見失っていないか?と悩んだ時、岐阜市内の経営者からは『目前懸命』という格言を教わったことで、初心に返りました。多くの経営者の皆様やお客様から学ぶことは非常に多かったです。いつも学ぶ姿勢を忘れず、実践を続け、学ぶ機会や仲間を探しています。

④ キャラ弁講師、講演家、クリエーター、コンサルタントの大島愛子さん(約8年前に知り合う)を岐南町議員様からご紹介を受けました。明らかに出会った時と輝きの違う約5年前の再会の時、やっとキャラ弁を習う機会が出来たのでお願いすると、私にとって倫理法人会で初めて愛子先生のご講話を拝聴させていただくことになりました。そこから、キラキラしている倫理法人会の人々に出会う機会が増え、自然とご入会させていただきました。

⑤ お陰様で、lounge輝夜をopenさせた1年目の頃、岐阜バスのお客様の中に、地元の後輩の旧姓松浦友美さんと~必然的な再会がありました。
休日は『山里生活体験推進委員会』の活動を、山県市神崎の『北山公民館』などでサポートしているとのことを聞きました。同級生は民話の語り部などをして、山県市内の観光地をお客様へご案内していることも知りました。
ある時彼女たち後輩から、廃校になった北山小学校を利用して『山菜摘みと、山菜料理の教室』や、『北山茶摘み体験会』、『月一中学校』などのイベントのお誘いがありました。

「田舎好きな内外の仲間と地元を盛り上げたいし、田舎好きな人と結婚したい」と、そんな思いの地元や都会から通う、内外の田舎好きの若者たちの声に感動し、励まされ、刺激を受けて覚醒しました。
また、地元の『茶々クラブ』のおばあちゃんたちと、『田舎料理レストランおんせぇよぉ~』を、廃校の北山小学校のランチルームを利用して運営していることなども知りました。

隣にあったのは北山保育所でしたが、私はそこで保育士として勤務経験もあったことを思い出し、とにかく懐かしかったです。
その他、地元の先輩が発起人で、後輩たちも実行委員となり、乳児の森の『おなみ桜』が満開の頃に『春のちごのパン祭り』、山県市高富での『酒蔵LIVE』、『やまがた栗祭り』など、町おこし協力隊や移住民、なごや環境大学や岐阜県森林文化アカデミーの学生たちが、懸命に活動している様子に感動し、衝撃が走りました。

そんな中、地元でご活躍のトールペイント講師で乳児の森のお祭りの発起人の一人の中野恵津子さんや、さくら工房(地元の特産品を開発したり、地元産の食材を利用した美味しいお弁当を作るお店)長野みゆきさんから「ちーちゃんがカフェやってくれたらいいなぁ~、みんな行くよ!」とのお声をかけていただきました。
↑以上がきっかけで、実家を再生してみたいと思うようになり、そんなことをSNS上で発信していました、

⑥ 近年、雨漏りのために悩み、お客様に相談したところ、立派な家だと褒めていただきました。そして、サービスで修理していただいたことも何度もありました。
一昨年は雪害や台風などの被害にも遭い、大変なことになりました。
私が幼い頃は従兄弟たちが田舎で過ごすひと時を大いに喜んで通ってもらえましたが、親が亡くなり、お風呂やトイレの老朽化や、従兄弟たちの老化もあって、集まらなくなってしまいました。いつか、大好きな親戚たちが集う場所にしたいと思って来ました。

⑦ 三年前の秋に「実家を古民家再生のモデルハウスに!」とのお声をかけていただいた、一般社団法人 空き家再生機構の皆様のお陰様でもあります。
代表理事 渡邊浩(栃井建設工業(株) 代表取締役社長)
理事 渡邊均(経営コンサルタント、中部大学、愛知産業大学講師、岐阜県コミュニティ診断士)
理事 猪岡隆保((株)ニューライフハヤシ、専務取締役ファイナンシャルプランナー)
理事 多田喜代則(岐阜市社会福祉協議会 芥見東支部長)
理事 高橋邦一((有)夢現工房 代表取締役社長、NPO法人岐阜県空き家・相続共生ネット理事)

 

山県古民家ちごのもり

経営理念

持続可能な暮らしと地域づくりを目指すことを目的とし、山県暮らし体験を通し、自然やいのちの大切さを知る機会や、食の楽しさ、暮らしの知恵を学ぶことや、時代と共にまちづくりのアイデアを開発出来る様、研究に努めます。

安全で快適な施設を保ち、人々がやすらぎと喜びの交流を深め、心身共に明るく健康で豊かな未来を創ります。

 

行動指針


山県暮らしに誇りを持ち、未来へ繋ぐお手伝いを率先して行います。


あめつちの恵と多くの人々の働きに感謝して、命のもとを慎んでいただきます。


美しく豊かな環境(森林、土壌、水、空気、地元の人、伝統文化)を喜び、感謝の心でふれさせていただきます。


特に、豊富な山菜(ふきのとう、わらび、せり、きのこなど)や野草(つくし、自生のクレソンなど)、薬草(ドクダミ、ヨモギ、葛根、カキドオシなど)、ここで育てた野菜(ニンニク、玉ねぎ、さやえんどう、白菜、大根など)や果樹(お茶、竹の子、富有柿、柚子、桑の木など)や、地元特産の食材(渋柿、栗、桑の木豆、椎茸、いちご、鶏卵、蕎麦、ジビエなど)、川の幸(あまご、鮎など)を使って、食材の楽しみをお伝えします。


山の中でも、空き家問題、後継者問題などの社会問題の解決、医療、経済、教育、福祉、暮らしの不安を無くして、安心安全が保てる様、あらゆる機関と連携が取れるように努めます。


お客様やスタッフに喜んでいただけるお世話役に徹します。


充分なコロナ感染防止対策をし、お客様は勿論、自らも感染しないようにマニュアルに沿った行動に徹します。


怪我人や事故や事件を出さないように細心の注意を払います。

 

心得

一、お一人お一人のお客様の心を受け止める
一、常におもてなしの心を忘れない
一、自分が変われば周りも変わる
一、希望は心の太陽である
一、この幸せ、いのちと祖先とご縁と環境に感謝する
一、学びと実践を忘れるな!!
一、やれば出来る!!

 

オーナープロフィール

オーナー:田中 ちづ子

旧真正町上真桑生まれと旧美山町葛原生まれの両親は、岐阜県庁OG、旧美山町役場OB。
私はお世話好きの性格。(素朴な天然らしい)

旧山県郡美山町の公立の保育所の保育士として勤務。

幼い頃から習い事が好きで各種習い事を広く浅く。

旧美山町役場の職員として勤務。

簡単なメディア対応や、観光大使的な役割、花フェスタで花大使なども務める。

 

経歴

2006年~介護福祉士、介護保険実務士を取得後、施設で働きながら、岐阜大学で再び、広い視点から医療政策や福祉の研究活動を始める。
~施設ボランティアや災害ボランティア活動等も始める。

2014年9.21~Lounge輝夜をopen

2015年~岐阜県飲食組合加盟

2019年4月~、ぎふの田舎に行こう推進協議会、長良川鵜飼文化応援団加入

2019年4月、Lounge輝夜、業務委託契約を締結

2019年7、8月、介護福祉士として勤務。(姉妹店スタッフ経営のStella Open)

2019年6月~介護福祉士として勤務

2019年~2020年、保育士として勤務

2019年10月、山県市『自然と子どもサポーター研修』修了

2019年、11月、母校の百合姿きもの学院の諸先生方と、日本の伝統文化をベトナム日本語学校の教師や学生に伝える祭典へ参加

2019〜2020年、世界農業遺産清流長良川の鮎、長良川を語れる人を作ろう!『流域の担い手研修』

2020年 SDGs推進ネットワーク会員登録など

2021年4月4日、山県古民家ちごのもりオープンしました